問題 46 事例を読んで,A市社会福祉協議会が開催したボランティア養成講座の評価に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事 例〕
A市社会福祉協議会では,数年間にわたり民間企業との連携によるボランティア活動の活性化を目的として,地域住民向けのボランティア養成講座を開催してきた。
ボランティア養成講座は,地元企業や地域住民からの寄付金で運営されており,開催目的に即した効果が得られているかを検証するため,B社会福祉士は,プログラム評価を実施することにした。
1 講座の内容が,計画どおりに実施されたかを検証するために,効率性評価を実施する。
2 講座を開催したことにより民間企業との連携によるボランティア活動が活性化しているかどうかを調べるため,アウトカム評価を行う。
3 講座の運営のために用いた寄付金が結果的に効果的・効率的に執行されたかを明らかにするため,プロセス評価を実施する。
4 講座のカリキュラム内容が,開催目的と見合った内容であったかを検証するため,インパクト評価を実施する。
5 ボランティア活動に対する地域住民の意向を明らかにするために,セオリー評価を行う。


正解は2

この問題は評価方法について問われてるよ。
評価法 | 評価対象 | 特徴 |
---|---|---|
効率性評価 | 資源と成果の比率 | コストパフォーマンス重視 |
アウトカム評価 | 利用者の変化 | 支援の結果(成果)に着目 |
プロセス評価 | 支援の進め方 | 支援の質や手続きの適正性 |
インパクト評価 | 社会への波及効果 | 長期的・広域的な影響 |
セオリー評価 | 支援理論と実践の関係 | 理論的枠組みの妥当性を検証 |
① 効率性評価
目的:限られた資源(時間・人員・予算)を使って、どれだけ効果的に支援を提供できているかを判断する。
特徴:コストパフォーマンスに注目する。
評価対象の例:・1人の支援者が何人のクライエントを担当しているか。
② アウトカム評価
目的:支援によってクライエントにどのような変化(成果)が生じたかを明らかにする。
特徴:提供された支援が利用者の生活や組織にどのような影響を与えたのかを数値や具体的な結果で評価する。
評価対象の例:リハビリテーションの結果、利用者の社会参加が増えたことを評価。
③ プロセス評価
目的:支援活動の実施過程が計画通りに行われているか、またその過程に改善の余地があるかを確認する。
特徴:支援の「やり方」「進め方」に注目する。
評価対象の例:ケアプランが計画どおりに実施されたかを検証する。
④ インパクト評価
目的:個別の支援だけでなく、社会全体に与えた中長期的な影響を捉える。
特徴:支援の「波及効果」「社会的意義」に注目する。
評価対象の例:地域の貧困率の改善。虐待件数の減少傾向。
⑤ セオリー評価
目的:支援の設計が目的達成に向けて妥当かを検証する。
特徴:「支援の仕組みが本当に目的達成に向かっているか?」を検証するために活用されています。
評価対象の例:地域課題を解決する仕組みの妥当性を検証
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